カバラ


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Tree of Lifeカバラ( qabbalah, カッバーラー)とは、ユダヤ教の伝統に基づいた創造論、終末論、メシア論を伴う神秘主義思想である。独特の宇宙観を持っていることから、しばしば仏教の神 秘思想である密教との類似性を指摘されることがある。

カッバーラーはヘブライ語の動詞キッベール「受け入れる」「伝承する」の名詞形で、「受け入れ」「伝承」を意味する。カッバーラーが登場する以前のゲオ ニーム時代には、単に口伝律法を指す言葉として用いられた。したがって、その後ユダヤ教神秘主義を指す呼称となった際にも、個人が独自に体得した神秘思想 というよりは、神から伝授された知恵、あるいは師が弟子に伝承した神秘という意味で用いられることになる。 カッバーラーはユダヤ教の伝統に忠実な側面を持とうとしたという点において、他の宗教の神秘主義とは異なる。本来のカッバーラーは、ユダヤ教の律法を遵守 すること、あるいは神から律法の真意を学ぶことを目的とした。したがって、正統的なユダヤ教との親和性を持っていた時期もあったため、必ずしも秘教的な神 秘思想とは言えない。しかし、キリスト教の神秘家に採り入れられるようになると、ユダヤ教の伝統からは乖離した極めて個人的な神秘体験の追究の手段として 用いられることになる。


[小史]

伝説では、アブラハムがメルキゼデクから伝授された天界の秘密だとも、モーセが律法(トーラー)に記し切れなかった部分を口伝として後世に伝えたものだと もいう。しかし、歴史的にはグノーシス主義や、ピタゴラス教団の教義、ギリシア哲学などの影響を受け、3世紀から6世紀頃に始まり、16世紀頃にほぼ現在 の体系が完成したとされる。

[分類]

カバラは大きくユダヤ・カバラとクリスチャン・カバラに分類される。前者が本来のカバラであり、ユダヤ教徒が旧約聖書の解釈に用いるものである。後者はユ ダヤ・カバラをキリスト教に応用するために考えられたが、後に近代西洋魔術の理論的根拠にされた。クリスチャン・カバラは生命の樹の活用を中心に成り立っ ている。

[思想]

カバラでは、世界の創造を神エイン・ソフからの聖性の10段階にわたる流出の過程と考え、その聖性の最終的な形がこの物質世界であると解釈をする。この過 程は、生命の樹(セフィロト)と呼ばれる象徴図で示され、その部分部分に神の属性が反映されている。したがって、カバラは一神教でありながら、多神教や汎 神論に近い世界観を持つ。

別の解釈では、この世界を一冊の書物とみなす。すべてが書き込まれているこの書を解読することは、この世界のすべてを理解することである。そしてその書は ヘブライ文字の22文字で書かれており、それぞれの文字が宇宙の原理となる要素を象徴しているという。それゆえ、そのヘブライ文字のアルファベットを解読 することが重要な鍵となる。

また、聖書無謬主義から、一見矛盾している旧約聖書の記述を、神秘主義的解釈を用いて影響を受け、読み解く。一例として、創世記冒頭の天地創造には、人間 創造の場面が二回出てくる。文献学的には、これは別系統の神話を一つの書物に統合した為に生じた矛盾と考えられているが、カバラでは実際に人間創造が二回 (またはそれ以上)行われたと解釈する。

[数秘学]

また、聖書を神秘主義的に解釈する際、ゲマトリアやノタリコン、テムラーと呼ばれる一種の暗号解読法を用いる場合がある。これらが後に世俗化し数秘学、数 秘術と呼ばれる運命解読の方法となった。

[外部リンク]

自然魔術とカバラ



魔術  理論篇     中央アート出版社 デイヴィッド コンウェイ (著)


魔術  実践篇   中央アート出版社   デイヴィッド コンウェイ (著)


魔法入門―カバラの密儀出帆新社スピリチュアル・シリーズ    出帆新社    W.E. バトラー (著)


魔法修行―カバラの秘法伝授mind books   平河出版社    W.E.バトラー (著)


実践カバラ―自己探求の旅     人文書院    大沼 忠弘 (著)


神秘のカバラー    国書刊行会     ダイアン・フォーチュン (著)


ヴェールを脱いだカバラ   国書刊行会     S.L. マグレガー・メイザース (著)


カバラ入門―生命の木スピリチュアル・シリーズ    出帆新社    ゼブ・ベン・シモン・ハレヴィ (著)


黄金の夜明け魔法大系 (1)    国書刊行会    秋端勉 (著)


黄金の夜明け魔法大系 (2)    国書刊行会    秋端勉 (著)


黄金の夜明け魔法大系 (3)    国書刊行会    秋端勉 (著)


黄金の夜明け魔法大系 (4)    国書刊行会    秋端勉 (著)


高等エノク魔術実践教本現代魔術大系      国書刊行会    ジェラルド・J. シューラー (著)


無の書現代魔術大系    国書刊行会    ピート・J. キャロル (著)


秘法カバラ数秘術◯古代ユダヤの秘占・運命解読法    ムー・スーパー・ミステリー・ブックス    学習研究社    斉藤 啓一 (著)


カバラの宇宙◯生命の樹    カバラシリーズ    出帆新社    ゼブ・ベン シモン・ハレヴィ (著)


タロット占いの秘密◯カバラの秘教術    サラ・ブックス    二見書房      辛島 宜夫 (著)


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