決定版 三島由紀夫全集 (全42巻/補巻1、別巻1) 新潮社


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新発見、未発表作品を完全収録する決定版全集! 『決定版 三島由紀夫全集』(全42巻/補巻1、別巻1)

第1巻 新発見の小説・戯曲・評論等七十余編、詩四百余編の他に、取材ノート・遺稿・未定稿等も収録、さらに書簡・音声の巻も加え、旧全集の面目一新。本巻は「盗賊」「仮面の告白」「純白の夜」の三長編。 四六判/708ページ/6090円(定価)/642541-6/発行:2000年11月
第2巻 舅と関係を持ちつつ若い園丁の肉体に惹かれていく未亡人の逆説的な幸福の探究「愛の渇き」、闇金融会社を経営する学生社長の破滅に向って疾駆する生の軌跡「青の時代」、恋人を殺した熊への復讐に燃える青年とその情熱に魅せられた娘の恋愛コメディ「夏子の冒険」。他に、新発見の「愛の渇き」および「青の時代」創作ノート。 四六判/720ページ/6090円(定価)/642542-4/発行:2001年1月
第3巻 女に裏切られ続けてきた老作家檜俊輔は、美青年南悠一が女を愛することのできない同性愛者であることを知り、その美貌と肉体を利用して女たちへの復讐を企てる。俊輔の周到な計画は成功しそうに見えたが。男色をテーマに〈ルネッサンス的ヘレニズムの理想〉を造型化した異色長編「禁色」。新発見の詳細な創作ノートを併録。 四六判/638ページ/6090円(定価)/642543-2/発行:2001年2月
第4巻 文明から孤絶した、海あくまで青い南の小島──潮騒と磯の香りと明るい太陽の下に、若くたくましい漁夫と美しい乙女が奏でる清純で官能的な恋の牧歌「潮騒」。パリ帰りのデザイナーと朴訥な柔道家が織りなす恋のタピストリー「につぽん製」。ジャズの喧騒の中に輪舞する男と女の人間模様「恋の都」。付「潮騒」創作ノート。 四六判/682ページ/6090円(定価)/642544-0/発行:2001年3月
第5巻 女性の美を追い求める男の飽くなき執念「女神」。〈石や鉄〉ばかりを相手に育った電力技師が試みる人工の愛「沈める滝」&創作ノート。混血の青年とその妹の悪の冒険「幸福号出帆」&創作ノート。 四六判/836ページ/6090円(定価)/642545-9/発行:2001年4月
第6巻 吃音の重荷を背負い、生を呪詛しつづける若い学僧。金閣の美の魔性に魂を奪われた彼は、ついにはこの永遠の美との心中を企てる。昭和25年の金閣寺放火事件に材を取った不朽の名作「金閣寺」。永すぎた婚約期間中のふたりの危機「永すぎた春」。聖女にも似た人妻の姦通を描く「美徳のよろめき」。「金閣寺」取材ノートを付す。 四六判/768ページ/6090円(定価)/642546-7/発行:2001年5月
第7巻 日本画家、無名の俳優、ボクサー、エリート商社マン。無秩序と背徳に満ちた鏡子の館に集う四人の青年たちの運命を、朝鮮戦争後の頽廃の時代相の中に浮き彫りにした「鏡子の家」&創作ノート。 四六判/630ページ/6090円(定価)/642547-5/発行:2001年6月
第8巻 都知事候補・野口雄賢と高級料亭の女将・福沢かづの愛と政治の葛藤「宴のあと」&創作ノート。死への共感によって結ばれた三人の男女の愛の共同体「獣の戯れ」&創作ノート。及び、「お嬢さん」。 四六判/696ページ/6090円(定価)/642548-3/発行:2001年7月
第9巻 〈長編小説9〉として、昭和三十七年から三十八年にかけて発表された三篇を収める。長野県諏訪湖を舞台に二重構造のラブ・ストーリー「愛の疾走」、海の男への少年の憧憬と絶望と殺意を描く「午後の曳航」とその詳細な創作ノート、元男爵夫人とゲイの美少年の性の交錯「肉体の学校」。 四六判/708ページ/6090円(定価)/642549-1/発行:2001年8月
第10巻 自分たちが別の天体から飛来した宇宙人であるという意識に目覚めた一家を中心に、核兵器を持った人類の滅亡をめぐる不安をSF的手法で描く「美しい星」&創作ノート。社長を父とし従業員を子とみなす家族主義的経営の駒沢紡績は、三ヶ月の労働争議の後、組合側に屈する――日本的心情と西欧的知性の相剋を描く「絹と明察」。 四六判/660ページ/6090円(定価)/642550-5/発行:2001年9月
第11巻 〈音楽〉を聞くことができない美貌の女性の複雑な性の深淵「音楽」、五人の男女が輪舞する全編手紙形式の異色長編「三島由紀夫レター教室」、上流階級の若い二人をめぐる恋愛心理ドラマ「夜会服」。 四六判/642ページ/6090円(定価)/642551-3/発行:2001年10月
第12巻 国際線スチュワードの精悍でカッコいい背中に魅せられてしまった実業家の娘「複雑な彼」、わが命を売りに出したもてもてコピーライターの許には注文が殺到「命売ります」の2エンタテインメント。 四六判/584ページ/6090円(定価)/642552-1/発行:2001年11月
第13巻 侯爵家の若き嫡子と伯爵家の美貌の令嬢のついに結ばれることのない恋「春の雪」、昭和の神風連たらんとする若者の命を賭した蹶起計画「奔馬」。夢と転生の壮大な物語「豊饒の海」第一・二部。 四六判/852ページ/6090円(定価)/642553-X/発行:2001年12月
第14巻 悲恋と自刃を見てきた認識家の前に現れたタイ王姫の謎「暁の寺」、転生の神秘にとり憑かれた老弁護士の最後の賭け「天人五衰」。畢生の大作「豊饒の海」第三・四部&全四巻の創作ノート二四〇頁。 四六判/910ページ/6090円(定価)/642554-8/発行:2002年1月
第15巻 「十五歳、十六歳の年は、気狂ひじみた熱情をもつて書いてをりました」(三島) 十代前半から十八歳までの最初期の短編26編。うち、「緑色の夜」「心のかゞやき」「幼年時」など15編が新発見の作品。 四六判/750ページ/6090円(定価)/642555-6/発行:2002年2月
第16巻 終戦をはさんで動員先の工廠の寄宿舎で書き継がれた「岬にての物語」等、昭和18年から23年にかけての青春の恩寵に満ちた作品群。26編のうち「檜扇」「縄手事件」等4編は新発見。創作ノート多数。 四六判/810ページ/6090円(定価)/642556-4/発行:2002年3月
第17巻 大蔵省を辞し、書き下ろし長編「仮面の告白」で華々しくデビューする昭和23〜24年、力作が奔流のごとく生み出される。「獅子」「魔群の通過」「怪物」など多彩な短編30編。創作ノート8編を併録。 四六判/826ページ/6090円(定価)/642557-2/発行:2002年4月
第18巻 熟み頽れた果実の如きレスビアニズム「果実」。生後すぐ母親から引き離され祖母の許で育てられた幼年時の心の暗部「椅子」。古代彫刻の美のとりことなった男の狂気「美神」。そして、戦後まもなく病没した妹・美津子への哀慕が影を落す「日曜日」「翼」「朝顔」「真夏の死」「雛の宿」。――昭和25〜28年の多岐豊饒な短編31編。 四六判/822ページ/6090円(定価)/642558-0/発行:2002年5月
第19巻 数々の文学賞を受賞し、早くも作品集が刊行されるなど圧倒的な文学的声誉を博す一方で、ボディビルや剣道への情熱にも目覚める昭和28〜35年の中期の短編31編。少年の時より心酔し続けてきた夭折の天才への挽歌「ラディゲの死」、花街の古風な習俗の中に四人の女の願かけの成行きを描く「橋づくし」など、魅力溢れる傑作群。 四六判/822ページ/6090円(定価)/642559-9/発行:2002年6月
第20巻 二・二六事件に材を取った「憂国」、心境小説「荒野より」など、人間存在の諸相を描き尽くし、絢爛たる文学的世界を構築した三島短編の総決算21編。参考作品26編、創作ノート5編を初収録。 四六判/828ページ/6090円(定価)/642560-2/発行:2002年7月
第21巻 手作りの文集『笹舟』の中に舞台図入りで書き留められた幼年時の愛らしい小品「メィミィ」ほか「屍人と宝」「路程」「やがてみ楯と」等の未発表の初期作品6編。『近代能楽集』中の「邯鄲」「綾の鼓」「卒塔婆小町」。早くも尖鋭な方法論を手にする「只ほど高いものはない」「夜の向日葵」等々――黎明期から昭和28年までの戯曲集全22編。 四六判/816ページ/6090円(定価)/642561-0/発行:2002年8月
第22巻 著者自ら“私がはじめて書いた俳優芸術のための作品”と位置づけた「鹿鳴館」。他に、舞踊劇「室町反魂香」、竹本劇「地獄変」、『近代能楽集』中の「葵上」「班女」、音楽劇「溶けた天女」、歌舞伎「鰯売恋曳網」、放送台本「ボクシング」、モノローグ「船の挨拶」など多岐多彩な17編。付・「鹿鳴館」「溶けた天女」創作ノート。 四六判/742ページ/6090円(定価)/642562-9/発行:2002年9月
第23巻 母親は息子を籠絡して父親殺しを唆し、息子はその妹と交わる――夢魔さながらの家族劇「熱帯樹」、女賊と名探偵の華麗な対決「黒蜥蜴」、初収録の「舞踊台本 橋づくし」など魅力溢れる戯曲12編。 四六判/710ページ/6090円(定価)/642563-7/発行:2002年10月
第24巻 悪徳の名を負うて天国への裏階段を登ったサド侯爵を六人の女性に語らせた「サド侯爵夫人」、独裁政権誕生前夜の運命的な数日間を描く「わが友ヒットラー」等傑作9編。創作ノート6編を付す。 四六判/766ページ/6090円(定価)/642564-5/発行:2002年11月
第25巻 大伽藍の完成が近づくとともに若きカンボジア王の肉体には崩壊の兆が現われる――「癩王のテラス」。ほかに、滝沢馬琴の読本の歌舞伎化「椿説弓張月」、初収録の潤色作品「トスカ」、参考作品等。 四六判/864ページ/6090円(定価)/642565-3/発行:2002年12月
第26巻 「王朝心理文学小史」「芝居日記」等、昭和12年(中学1年)から22年までの最初期の評論・エッセイ92編。三島文学の源泉とも礎石とも称すべき創見に満ちた論考集。8割が旧全集未収録の魅力的一巻。 四六判/678ページ/6090円(定価)/642566-1/発行:2003年1月
第27巻 初の海外旅行の沸き立つような感動を綴った長編紀行「アポロの杯」、敬愛するラディゲへのオマージュ、精妙な川端康成論やワイルド論等、昭和23年〜27年にかけての、初収録作品22編を含む166編。 四六判/736ページ/6090円(定価)/642567-X/発行:2003年2月
第28巻 芸術および芸術家にかかわる広汎な問題を縦横に論考し、警抜なパラドックスと示唆に満ちた「小説家の休暇」から、女性観をフランクに開陳した「好きな女性」等の軽妙なエッセイまで、185編を収録。 四六判/702ページ/6090円(定価)/642568-8/発行:2003年3月
第29巻 恋愛の哲学から技巧までを懇切に指南した「新恋愛講座」、軽快な筆致で綴る自伝的回想「わが思春期」他、「亀は兎に追ひつくか?」「現代小説は古典たり得るか」等、昭和30年〜32年の多様な作品129編。 四六判/796ページ/6090円(定価)/642569-6/発行:2003年4月
第30巻 芸術や文明に関する随想から日常のプライヴェートなことまで、文壇の寵児の超人的生活の表と裏を綴った「裸体と衣裳」。他に、逆説と揶揄満杯のパロディ「不道徳教育講座」等、昭和33年の作品51編。 四六判/722ページ/6090円(定価)/642570-X/発行:2003年5月
第31巻 当代一流の文章家であり鑑賞家であった著者が、古今東西の小説を例にとり、具体的かつ明快に文章論・文体論を展開した精読者のための「文章読本」等、昭和34年〜36年の評論エッセイ149編を収録。 四六判/724ページ/6090円(定価)/642571-8/発行:2003年6月
第32巻 若い女性のための分析的・実際的男性講座「第一の性」、著者十七歳から二十六歳までの青春の十年間の文学的体験を回顧した「私の遍歴時代」など、昭和37年〜39年の評論・エッセイ148編を収録。 四六判/726ページ/6090円(定価)/642572-6/発行:2003年7月
第33巻 姦通学、同性学、整形学など、魅力的な“反貞女”になるための16講「反貞女大学」、死の観念を核とする三島形而上学の詩的結晶「太陽と鉄」など、昭和39年〜41年に至る125編の評論作品を収録。 四六判/782ページ/6090円(定価)/642573-4/発行:2003年8月
第34巻 乱世に生きる〈現代の武士〉たちの常住坐臥の心得を説いた「葉隠入門」、自らの終末を色濃く暗示した遺作評論「小説とは何か」など、自在無碍な精神の横溢する昭和41〜43年の評論エッセイ163編。 四六判/794ページ/6090円(定価)/642574-2/発行:2003年9月
第35巻 日本文化の一体性を保障する唯一の根拠を“文化概念としての天皇”に求めた「文化防衛論」、従来の文学史に対する果敢な挑戦「日本文学小史」等、昭和43〜44年にかけての評論・エッセイ144編。 四六判/806ページ/6090円(定価)/642575-0/発行:2003年10月
第36巻 昭和45年、三島最後の年。「革命哲学としての陽明学」など、批評家・評論家としての真骨頂を示す渾身の評論70編。他に初等科時代の作文・共同執筆・アンケートなどの参考作品、「楯の会」資料等。 四六判/722ページ/6090円(定価)/642576-9/発行:2003年11月
第37巻 「笹舟」「公威詩集」などの手作り詩集16冊を中心に、三島六歳から没年にかけて書かれた詩・訳詩・歌詞・俳句・短歌などの詩歌作品657編を収録する。初めて明らかになる詩人・三島由紀夫の全貌。 四六判/854ページ/6090円(定価)/642577-7/発行:2004年1月
第38巻 学習院初等科在学中に遠足先より祖母に宛てた絵葉書から、三島の没後にD・キーンの許に届けられた遺書を兼ねた手紙まで、141人宛800余通の書簡を集大成。三島の素顔を垣間見させる興趣深い一巻。 四六判/1010ページ/6090円(定価)/642578-5/発行:2004年3月
第39巻 安部公房、大江健三郎、林房雄、川端康成、福田恆存など、小説家や批評家との対話のみならず、映画・演劇論、伝統芸術家との芸談、政治談義など、昭和24〜43年の対談・鼎談・座談等40編を収録。 四六判/778ページ/6090円(定価)/642579-3/発行:2004年5月
第40巻 時に爽やかに、時に矯激に――。自在無碍にくり広げられる対話の饗宴。「国家革新の原理」「討論 三島由紀夫vs.東大全共闘」「三島由紀夫 最後の言葉」など、晩年の豊饒なる対話・対論25編。 四六判/798ページ/6090円(定価)/642580-7/発行:2004年7月
第41巻 「わが友ヒットラー」や「椿説弓張月」の朗読、ギター伴奏、深沢七郎による「からつ風野郎」の歌唱――講演・朗読・対談・歌唱・合唱など、三島生前の貴重な肉声をCD7枚に纏めた全集初の試み。 四六判/34ページ/6090円(定価)/642581-5/発行:2004年9月
第42巻 「年譜」「作品目録」「詩歌目録」「対談目録」「著書目録」「上演作品目録」「放送作品目録」「映画化作品目録」「音声・映像資料」を収録。多年にわたる綿密な調査にもとづく“決定版三島由紀夫全データ”。 四六判/910ページ/6090円(定価)/642582-3/発行:2005年8月
補巻 補遺・索引 他 全集刊行中に多数の新原稿が発見された。多くは初期のものだが、それだけに三島文学の根幹に深く関わっている。十代の小説「冬山」「神官」、変名小説「愛の処刑」、細密な生活記録「会計日記」等。 四六判/902ページ/6090円(定価)/642583-1/発行:2005年12月
別巻 映画「憂国」(DVD) 原作・製作・脚色・監督・主演の全てを三島自身がつとめた戦慄の映画「憂国」。三十数年にわたって封印されてきた幻の映像がいま甦る。貴重な図版、独占初公開資料を多数収めたブックレット添付。(DVD1枚・小冊子68頁・月報20頁) 四六判/6090円(定価)/642584-X/発行:2006年4月


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